分割を受けても受給資格期間が足りないと年金は受給できません離婚によって年金分割を受けた期間は、年金額を計算するときに、その計算の基礎となる期間に算入されますが、年金を受給するための受給資格期間(原則25年)には算入されないため、自分自身の保険料納付等が25年以上ないと、分割を受けても年金がもらえません。また、年金を受給中の夫から年金記録の分割を受けても、自分自身が年金を受給できる年齢にならないと年金は受給できません。
基礎年金部分は年金分割の対象とならないため、国民年金のみの加入の場合には年金分割の対象とはなりません。
3号分割の場合、夫が特定被保険者期間の全部又は一部を計算の期間とした障害厚生年金を受けているときには3号分割の請求は出来ません。
年金分割は1/2、遺族厚生年金は3/4
離婚をして年金記録の分割を受けるか、離婚せずに遺族厚生年金を受給するかを比較する方もいるかと思います。年金分割の場合は、妻自身の年金が受給できる年齢にならないと分割された年金は受給できません。これに対し遺族厚生年金は、夫が死亡した時からとなり、妻自身の年齢に関係なく支給されます。支給される金額は、年金分割の場合、婚姻期間の報酬比例部分の1/2まで。遺族厚生年金の場合、報酬比例部分の3/4です。一定の条件に該当すると遺族基礎年金も受給できます。
しかし、妻の厚生年金加入期間が長い場合、遺族厚生年金と自分の老齢厚生年金の選択となったときに、遺族厚生年金がもらえないことがありますので、事前にご確認ください。
内縁関係の場合も年金分割は可能
内縁関係解消時の年金分割は、妻が第3号被保険者であった期間のみが対象となります。内縁関係の時期の特定が困難なため第3号被保険者期間に限って年金分割の対象とするものです。
厚生年金基金の年金分割は代行部分のみが対象
厚生年金基金は、国が支給する報酬比例部分の年金の一部を代行して支給するものと、基金独自で支給する年金からなっています。
年金分割の対象となるのは、基金の代行部分のみで基金独自の年金部分は対象になりません。
年金分割後に再婚しても大丈夫
年金分割後に再婚しても分割された年金は再婚前と変わりません。
年金分割後に元の配偶者が死亡しても分割された年金は変わりません。
年金分割を受けた方が死亡した時に、遺族年金の支給要件に該当する場合には分割後の年金記録に基づいて遺族年金が計算されます。
年金分割を受けると振替加算が支給停止されることがあります
振替加算は、老齢厚生年金の受給権者のうち、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240月以上であるもの等に対しては支給されません。この被保険者期間を計算する際には、離婚時みなし被保険者期間(厚生年金の被保険者期間でないが、年金記録の分割を受けることによって厚生年金の被保険者期間であったとみなされた期間)を含めた厚生年金の被保険者期間が240月以上となった場合、振替加算は支給停止となります。
情報請求の際の注意点
年金分割のための情報提供請求は、請求を行った日から3ヶ月を経過していない場合には再度請求をすることができません。ただし、次の場合には3ヶ月以内でも請求ができます。
- 国民年金の被保険者の種別の変更があったとき
- 養育特例の申し出があったとき
- 第3号被保険者該当届が行われたとき
- 分割割合に関する審判の申し立て等を行うのに必要なとき
- 情報提供は、離婚した日の翌日から2年を経過した場合などは請求できません。
分割割合の有効期間は情報提供を受けた日から離婚が成立した日までの期間が1年以内の場合、情報提供時における分割割合の範囲を分割請求時における分割割合の範囲として扱うことができます。
情報提供を受けた日が離婚が成立した日より後の場合は分割割合に関する有効期限はありません。
フジサキFP社労士事務所
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